

自由外出の猫が、公園や駐車場など屋外で外に出てしまうと、見慣れない環境に混乱して本能的に暗くて狭く、奥まった隠れ場所を探して潜り込もうとすることがあります。
そのため、道の上から見渡せる範囲を捜し歩くだけでなく、猫が走り込んだ先にある施設や住宅の敷地に入れさせていただき、隠れている猫をこちらから見つけ出しにいってください。
また、見かけたら連絡がもらえるように、迷子チラシのポスティングもはじめてください。
迷子の猫がはやくおうちに帰れますように。
日中、猫が走り込んだ先にある施設や住宅の敷地に入れさせていただき、物置や、外から入れる床下、物が積み上がった隙間、側溝など、暗くて狭くて奥が深い場所をしらみつぶしに懐中電灯を使って徹底的に目視で捜してください。猫の足跡や抜毛も見逃さないようにします。
たとえ親しいご近所の方であっても、猫を捜すために敷地に入らせてほしいとお願いするのは気が引けるかもしれません。しかし、猫がどこかへ移動してしまう前に保護するためにはとても重要な作業ですので、勇気を出してお願いしてみてください。
許可なく他人の敷地に入ったり、夜間にその敷地に懐中電灯を向けたりすることは絶対にやめましょう。住人の方に不快な思いをさせてしまい、トラブルとなって捜索の継続が難しくなってしまうこともあります。
1.事情を説明し、日中に敷地に入れていただけるよう丁寧にお願いしましょう。一般的に、人は夜間に他人が自分の敷地に入ることに抵抗を感じるものです。猫は暗くて狭く奥まった場所にひっそりと隠れる傾向があり、懐中電灯を使って捜す必要があるため、夜間に捜索する必要はありません。迷子チラシを渡すと、事情の説明がしやすくなり、後日その方が猫を見かけたときに連絡をもらえる可能性も高まります。
2.そのお宅にお住まいの方が「猫がいないか見ておいてあげるよ」と言われても、それだけに頼らないでください。猫は簡単に目に入るような浅い場所にはまず隠れません。敷地内の確認は必ずご自身の目で行ってください。
3.人さまの敷地には何度も入れていただくことができませんので、もう見る場所がなくなるまで徹底的な目視を行なってください。
4.敷地に入っての目視は、1軒も隙間をあけることなく全戸行ってください。1軒でも隙間をあけてしまうとそこに隠れているのを見逃してしまうかもしれません。
猫が自宅で暮らしているときの行動は、飼い主さんとの関係性や室内環境の影響を受けます。
しかし、猫が迷子になり、自分で食べ物を探し、身を守らなければならなくなると、猫種ごとの行動傾向が現れることがあります。
私たちのこれまでの捜索経験をもとに、迷子になったときに見られる猫種ごとの行動の違いをご紹介します。
もちろん、飼育環境や性格によって、猫の行動には個体差があることをご理解ください。
アメリカンショートヘア
アメリカンショートヘアが迷子になると、遠くまで移動するというよりは、近距離から中距離の範囲内を歩きまわる傾向があります。これは、彼らが優れたハンターであり、ネズミやトカゲ、カエルなどの獲物を捕まえることができるため、餌場を求めて長距離を移動する必要が少ないからかも知れません。
ただし、自分からほかの猫に近づいてちょっかいを出したり、追いかけたり追いかけられたりしながら移動してしまうこともあります。
スコティッシュフォールド
スコティッシュフォールドは、開いたドアや窓からなんとなく外に出てしまい、そのまま自宅の近くであまり移動せずにいる傾向があります。
しかし、ほかの猫に出くわして追い払われたり、ふらふらと歩いて自宅から離れてしまったりすると、方向感覚を失い、餌場を求めてより遠くまで移動してしまうことがあります。
あまり警戒心が強くない性格の場合は、誰かに保護されてそのまま世話をされていることもあります。
マンチカン
マンチカンが迷子になると、まず安心できる場所に身を潜め、しばらく周囲の様子を観察する傾向があります。
しかし、好奇心が強いため、他の猫種よりも早く移動を始めることがよくあります。
これまでの発見事例では、すぐ近くで見つかったケースもあれば、遠く離れた場所で発見されたこともあり、個体によって行動パターンが大きく異なることがうかがえます。
ロシアンブルー
ロシアンブルーが迷子になると、その慎重な性格から、しばらくの間は安心できる場所に身を隠し、周囲の様子を観察します。
まわりが安全だと判断すると移動を始めますが、人目につかない時間帯や場所を選び、慎重に行動する傾向があります。
ペルシャ
ペルシャが迷子になると、落ち着ける場所を見つけてその場に留まり、限られた範囲内で過ごしている傾向があります。
メインクーン
メインクーンが迷子になると、好奇心旺盛な性格から外のさまざまなものに興味を持って行動し、時には遠くまで移動してしまうことがあります。
防水性の高い被毛を持っているため、雨の日でも活動していることがあります。
多くの猫とは異なり、呼びかけに比較的反応しやすい種類なので、自宅の近くにいる場合は、飼い主さんの呼びかけに応じて自ら帰ってくることもあります。
ノルウェージャンフォレストキャット
ノルウェージャンフォレストキャットが迷子になると、大胆で好奇心旺盛な性格から、周囲の環境に慣れると比較的早い段階で行動を開始する傾向があります。
高い場所を好む傾向があり、屋根や木に登ったり、塀の上を伝ったりして移動することがあります。
ダブルコートの被毛は防水性が高く保温性にも優れているため、寒さに強く、雨の日でも餌場に姿を見せることがあります。
多くの猫とは異なり、呼びかけに比較的よく反応する種類なので、自宅の近くにいる場合は、飼い主さんの呼びかけに応じて自ら戻ってくることもあります。
シャム
シャムが迷子になると、慎重な性格からしばらくの間は安心できる場所に身を隠し、周囲の様子を観察する傾向があります。ただし、好奇心が旺盛なため、思ったより早い段階で行動を開始することもあります。
動き始めたあとも、遠くまで移動するのではなく、限られた範囲内で慎重に行動する傾向があります。
高い場所を好む傾向があるため、屋根や木に登ったり、塀の上を伝ったりして移動することがあります。
冬場に脱走した場合は、日当たりのよい場所やエアコンの室外機の上で身体を温めていることがよくあります。
ベンガル
ベンガルが迷子になると、じっと隠れているよりもすぐに動きはじめる傾向があります。
優れた身体能力を持ち、パワー・スピード・ジャンプ力のいずれも非常に高く、ほかの猫を追いかけることもあります。
スタミナもあるため、広範囲に移動することがあり、捜索範囲が広くなる場合があります。
ベンガルは人前に出ることをあまり怖がらず、公の場に姿を現すこともあります。空腹になると自分から人に近づき、保護されるケースもあります。
アビシニアン
アビシニアンが迷子になると、まず安心できる場所に身を隠して周囲の様子を観察する傾向がありますが、周囲に慣れてくると動き始めます。
好奇心は旺盛ですが慎重な一面もあり、自宅周辺で静かな時間帯に活動することが多いです。
一度動き始めると、優れた身体能力を活かして思いがけない場所に現れることがあり、濡れることを気にせず、雨の日でも餌を求めて行動している姿が見られることがあります。
ソマリ
ソマリが迷子になると、洞察力が高く慎重な性格から、行動を起こす前に周囲の状況をしっかり把握しようとする傾向があります。
人目や車を避けて静かな場所に身を潜め、物音のしない深夜の時間帯に行動することが多いです。
雨の日でも餌を求めて動いていることがあります。
ソマリは広範囲に移動することは少なく、自宅の近くで行動していることが多い猫種です。
猫が迷子になったときの行動傾向は、年齢によって違ってます。
これまでの捜索経験をもとに、迷子になった際に見られる年齢ごとの行動の違いについてご紹介します。
もちろん、猫の行動には飼育環境や性格といった要素も影響しますので、個体差があることをあらかじめご理解ください。
1.仔猫期(0-6ケ月)
この時期の仔猫は、通常、母猫のそばにいて、安心して餌が得られる場所を中心とした狭い範囲で生活しており、ストレスや移動を最小限に抑えています。
体の小さい仔猫が迷子になると、その周辺をテリトリーとしている成猫に攻撃されることがあり、その結果、安心できる場所に身を潜めたまましばらく動かないか、追われてやむをえず移動することになります。
また、若さゆえの好奇心から、物音や気配を確認しようと、隠れていた場所からそっと出てきてはまた隠れる、という行動を繰り返す傾向があります。
2.成猫期(7ケ月-10歳)
この時期の猫はテリトリー意識が芽生え、体力的にも自信があるため、迷子になっても活発に行動します。
興味を引かれたものを追いかけたり、外猫とテリトリー争いをしたりして移動してしまうことがあります。発情している場合は、さらに遠くまで移動することもあります。
性格にもよりますが、これまでに外での生活経験がある猫ほど、餌場を見つけるのが早く、そこに定着しやすい傾向があります。
3.高齢期(11歳-14歳)
高齢期になると、猫の行動はより落ち着いた安定したパターンになっていく傾向があります。
迷子になった場合でも、好奇心に突き動かされたり、テリトリー争いや異性をめぐる争いに関わることは少なくなります。
その代わりに、安定して食事ができる餌場や、安心して眠れる寝床を探すことが、主な移動の目的になります。
4.後期高齢期(15歳以上)
後期高齢期になると、足腰が弱くなることが多く、高い場所に登ったり遠くへ移動したりするのが難しくなります。そのため、自宅の近くに身を潜めていることが多くなります。
服薬治療中で、薬が切れるとすぐに症状が現れるような猫の場合、遠くまで移動することは考えにくく、いなくなった場所のごく近くで安心できる隠れ場所を見つけて潜り込もうとする傾向があります。
こうした年齢ごとの傾向を知っておくことは、効果的な捜索につながり、うちの猫を見つける可能性を高める助けになります。
服薬中の猫は、薬の効果が切れて具合が悪くなりはじめると、人や他の動物が来ないような暗くて狭く、奥まった場所に入り込み、回復するまでじっとしていることがよくあります。
薬が切れるとすぐに症状が出る猫の場合は、遠くへ移動することができず、いなくなった場所のごく近くで安心できる隠れ場所を見つけて潜り込もうとする傾向があります。
服薬治療中の猫が迷子になると、多くの飼い主さんは「薬が切れたらすぐに悪化するので、もう亡くなってしまっているかもしれない」と最悪の事態を想像しがちです。
しかし、数日後に発見されたにもかかわらず、健康に大きな問題がなかったというケースも多くあります。落ち着いて、ひとつずつ確実に捜索を進めていくことが大切です。
また、具合が悪くなっていた猫が車で通りかかった人に保護され、その人の自宅近くの動物病院に連れて行かれたという事例もあります。
そのため、少なくとも半径5キロ圏内のすべての動物病院に迷子チラシを持参し、可能であれば待合室に掲示してもらえるようお願いしてください。
リードをつけて散歩している時に、逃げ出してしまうケースはとても多いです。
大きな音、人や犬が通りかかったことなど、ちょっとしたきっかけで猫はパニックを起こし、激しく暴れます。一度こうなると抑えることができず、そのまま走り去ってしまうことがあります。猫は一度パニックになると、リードがついていても制御することができません。
1.リードがついたまま迷子になるとどうなるか
・リードが、強く引っ張ると外れるセーフティバックル付きの首輪に取り付けられていた場合、木の枝などに引っかかって、リードと一緒に首輪が外れてしまっていることがあります。
・首輪ではなくハーネスにリードをつけていた場合は、首輪よりは外れにくいものの、猫の体は柔らかいため、ハーネスから抜け出してしまうこともあります。
・リードが外れずにそのままついた状態だった場合、枝や狭い場所に引っかかってしまい、外そうと暴れるうちに体に巻きつき、動けなくなってしまうこともあります。
実際に、いなくなった場所の近くで、外れたリードや、リードが絡まって動けなくなっている猫が見つけることがあるため、近場から隙間をあけずに一箇所ずつ確実に、懐中電灯を使って確実に確認してください。
もし猫をリードがついたままの状態で発見した場合、そのままリードで連れて帰ろうとせず、キャリーバッグに入れて安全に連れ帰ってください。暴れてまた逃げ出す恐れがあります。
2.迷子チラシ
迷子チラシのリードの特徴を記載する箇所には、「リードは外れているかもしれません」と小さく書き添えておいてください。
この注意書きがないと、たとえ誰かがリードをしていないあなたの猫を目撃しても、「別の猫だ」と思われて連絡してもらえない可能性があります。
3.届出
リードがついた猫は、ひと目で迷子だとわかります。また、リードを踏むことで保護しやすくなるため、誰かが保護して警察署や保健所、動物愛護センターに連れて行ってくれている場合もあります。
すぐにこうした行政機関に問い合わせをしてください。
猫が走り込んだ先にある施設や住宅の敷地を捜しても見つからない場合は、道路に囲まれた一区画内にあるすべての施設や住宅の敷地も同じように捜してください。
それでも見つからない場合は、外に出た直後にパニックや興奮状態で道路を渡ってしまった可能性があります。引き続き、猫が走り込んだ先にある施設や住宅を囲む各ブロック内のすべての施設や住宅の敷地を、同じように丁寧に確認してまわってください。
必要なもの:懐中電灯、キャリーバッグ
猫が公園で逃げだしてしまった場合は、走り去った先の茂みの中、落ち葉の下、物置の中や下、排水溝の中などを捜してください。
草木が密生している場合はしばらくそこに隠れていることがありますが、茂みでは完全に身を隠すことができないため、より安心して隠れられる場所に移動していきます。
公園内にある猫が隠れそうな場所を隅々まで捜しても見つからない場合は、走り去った先にある住宅地を捜してください。
必要なもの:懐中電灯、好物のオヤツ、キャリーバッグ、迷子チラシ、フード、トレイルカメラ
猫をキャリーバッグに入れていなかった場合、車のドアを開けた瞬間に飛び出してしまい、ショピングモールやサービスエリアなどの駐車場で脱走するケースは多いです。
1.猫が走って行った方向を捜す
猫は停まっている車の下から下へと隠れながら移動していきます。すぐに近くの車の下を一台ずつ確認してください。
ただし、車の下は完全に身を隠せる場所ではないため、猫はさらに安心できる場所を求めて、空調設備の裏、資材置き場、ごみ集積所等ひとけのない場所に移動して身を隠そうとします。
2.捜索範囲を拡げる
猫は施設内で安心して隠れられる場所を見つけることができなければ、施設の外へ移動していきます。施設内を捜しても見つからなければ、周辺の森林や住宅地まで捜索範囲を拡げてください。
猫が森林に逃げ込んでしまった場合、人が歩いて奥まで捜索するのは非常に困難になります。
猫が隠れそうな場所を見つけ、いなくなった場所の近くから順番に、フードとトレイルカメラを設置します。森林地帯では、トレイルカメラが4台程度あると効率よく確認していくことができます。
3.迷子チラシ
猫が隠れていたり、移動してしまっている場合、ひとりで捜し歩いても出会えるのは運頼りになってしまいますので、迷子チラシを貼らせていただけるよう商業施設の管理者にお願いしてください。施設のスタッフや訪問者が猫を見かけたときに連絡がもらえる体制をつくっていきます。
周辺に住宅地があれば、そこにも迷子チラシをポスティングしていきます。
必要なもの:懐中電灯、好物のオヤツ、キャリーバッグ、迷子チラシ、フード、トレイルカメラ
(1)飲食店が多いエリア
昼間は人通りが多いため、猫は人があまり立ち入らない建物の裏側などに身を潜めていることがあります。しかし夜になると、近くの飲食店から漂う料理の匂いに引き寄せられて出てくることがあります。建物の隙間やごみ置き場のまわりなどを懐中電灯を使って捜してください。
人が立ち入れないほど奥まった場所には、トレイルカメラを使います。
いなくなった場所の近くから順番に、匂いの強いフードとトレイルカメラを設置し、うちの猫が匂いに釣られて食べにこないかを確認します。
飲食店のスタッフさんが猫に残り物をあげていることもあるので、迷子チラシを配りながら、猫を見かけた人がいないか聞いてみましょう。
(2)小売店が多いエリア
昼間は人通りが多いため、猫は日中建物の裏側などに隠れ、夜遅くや早朝の静かな時間帯に行動を始めます。
そのため、通りが静かになる時間に、落ち着いた声で名前を呼びながら捜してください。
人が立ち入れないほど奥まった場所には、トレイルカメラを使います。
いなくなった場所の近くから順番に、匂いの強いフードとトレイルカメラを設置し、うちの猫が匂いに釣られて食べにこないかを確認します。
猫が隠れている場合、ひとりで捜し歩いても出会えるのは運頼りになってしまいますので、迷子チラシを貼らせていただけるよう小売店舗の方にお願いしてください。店舗スタッフや来店者が猫を見かけたときに連絡がもらえる体制をつくっていきます。
(3)オフィスビルが多いエリア
ビルに囲まれた環境の場合、建物裏側にはほとんど人が立ち入らないため、室外空調設備や給水タンクの裏側、資材置き場などに潜んでいることがあります。通りから見える範囲だけでなく、建物の裏側もしっかり確認してください。
オフィス街は食べられる物が少ないため、猫は水や食べ物を求めて近くの住宅街へ移動することがあります。
迷子チラシは、猫がいなくなった場所の周辺だけでなく、近隣の住宅地にもポスティングし、猫を見かけたときに連絡がもらえる体制をつくっていきます。
必要なもの:懐中電灯、好物のオヤツ、キャリーバッグ
猫は畑の中では安心して身を隠すことができないので、ながくは留まりません。農地を捜すときは、納屋や資材置き場、側溝の中を捜します。
猫は少しでも隙間があれば潜り込むことができます。日中所有者の許可を得て、猫が走り去ったと思われる方向にある納屋や資材置き場の物が積み上がった隙間、側溝の中など、暗くて狭くて奥行きが深い場所を懐中電灯を使って徹底的に目視で捜します。猫の足跡や抜毛がないかも注意して見てください。
畑は障害物が少ないので、突っ切って移動してしまっていることがあります。
納屋や資材置き場、側溝を捜しても見つからない場合は、畑の先にある住宅地を捜します。
蓋がある側溝であれば、その中を伝って遠くまで移動してしまうこともあります。開口部あれば懐中電灯を使って中を確認してください。側溝内は暗いので遠くにいても目が光ります。姿が見えなくても可能性がありそうなら好物のおやつなどを少量置いて、食べにくる動物がいないかを確認してください。
必要なもの:地図、懐中電灯、キャリーバッグ、フード、トレイルカメラ
猫が森林に逃げ込んでしまった場合、人が歩いて奥まで捜索するのは非常に困難です。
無理に森の中を歩いて捜そうとするよりも、匂いの強い餌を使って猫をおびき寄せ、トレイルカメラで姿を撮影して居場所を特定する方法が効果的です。
1.猫が隠れそうな場所を見つける
まず、猫がいなくなった場所の近くで、 猫が隠れ場所になりそうな場所を探し、地図に印をつけてください。
落ち葉が堆積した場所や、木の根っこなどに隠れていることもありますが、雨がしのげる場所を求めて資材置場や休憩所といった建造物や側溝の中に潜り込むことも多いです。
2.フードの置き方
フードを置くさいは、猫が隠れそうな隙間に、他の動物が食べてもなくならないくらい多めの匂いの強いフードを押し込みます。
焼き魚など匂いの強いものを使えば、藪の奥の方にいても誘き寄せることができます。
トレイルカメラで撮影しないとどの動物が食べに来ているのかがわかりませんので、フードを置く場所には必ずトレイルカメラを設置してください。
3.トレイルカメラの設置
猫がいなくなった場所の近くから順番に、フードとトレイルカメラを設置します。森林地帯では、トレイルカメラが4台程度あると効率よく確認していくことができます。
フードとトレイルカメラは管理がしやすいよう、歩いて入れる範囲に設置します。
落ち着いた声で「ご飯だよ」と知らせてたら、警戒させないようその場を離れてください。
4.トレイルカメラ映像の確認
トレイルカメラを設置したら、翌朝に映像を確認してください。
迷子の猫がすぐに現れるとは限らないため、最低でも2日間は設置を続けてください。
2日間経っても映らない場合は、設置場所を変更してください。
トレイルカメラにうちの猫が写っていたら、そこに捕獲器を設置します。
飼い猫は野生動物ではありませんので、いつまでも森林に留まることはなく、餌場を求めていずれ民家のあるほうに降りてきます。数日間森林の中を捜しても見つからない場合は、周辺の住宅地に捜索範囲を切り替えます。
必要なもの:懐中電灯、好物のオヤツ、キャリーバッグ、迷子チラシ、フード、トレイルカメラ
1.迷子チラシ
猫が工場や倉庫の中に入り込んでしまった場合、積み上げられた段ボールや資材、機械の隙間などに潜り込んで隠れている可能性があります。
ただし現実問題として、迷子猫を捜すために工場や倉庫に入れてもらう許可がおりることはまずありませんので、迷子チラシを受付などの目立つ場所に貼っていただけるよう管理者にお願いしてみてください。工場や倉庫で働いておられる方や、配送ドライバーの方が敷地内で猫に餌をあげていることもあります。
近隣の他の工場や倉庫にも、同様にチラシ掲示のお願いをしてください。
2.餌場の確認
いなくなった場所周辺に野良猫がいる場合は、餌場がある可能性が高いです。野良猫は安定して食べられる餌場がなければその場所にとどまることはないため、野良猫が一定の場所にとどまっている場合は、その近くで誰かが餌を与えている可能性があります。
餌場を見つけ、餌をあげている人に、どんな猫が来ているか尋ねてください。
たとえ餌をあげている方から「あなたの猫は来ていないよ」と言われたとしても、実際には気づかれていない可能性があります。そう言われた場合でも、丁寧にお願いして、最低2日間はトレイルカメラを餌場に設置させてもらい、うちの猫が来ていないかどうかを確認するようにしてください。
3.捜索範囲を拡げる
工業や倉庫地帯は夜になると人通りが減り、とても静かになります。道路が広いため、猫が餌を求めて広範囲に移動してしまうこともあります。広い範囲で餌場を見つけてください。
近くに住宅街がある場合は、そちらに移動している可能性もあるため、迷子チラシをポスティングして、猫を見かけたら連絡もらえる体制をつくっていってください。
うちの猫を見つけたら、あわてて捕まえようとすると逃げますので、落ち着いて猫の状態を観察し、ゆっくり近づき保護します。
必要なもの:好物のオヤツ、キャリーバッグ
1.迷子になっていた猫を見つけたら、まずは低くしゃがみ「落ち着いた声」で名前を呼びながら猫の状態を観察してください。
2.名前を呼んでも猫が緊張したり逃げようとしたりしない場合は、姿勢を低く保ったまま、やさしく声をかけながらゆっくり近づきます。猫が差し出した指の匂いを嗅ぎに来たら、そっと体に触れて素手で抱き上げることができるかもしれません。猫の好物のおやつを差し出すことも、警戒心を和らげるのに役立ちます。
3.ぶじ素手で捕獲できたら、腕からすり抜けて逃げてしまわないように、すぐに猫をキャリーバッグに入れてください。キャリーバッグがない場合は、洗濯ネットなどで代用します。
4.近づくと背中を丸めて後ずさりしたり、飼い主さんの指の匂いを嗅いでも警戒している場合は、姿勢を低くしたまま猫の緊張が解けるのを待ちます。緊張が解けるに30分以上かかることもありますが、辛抱強く待ちます。
5.猫の緊張が解けそうにない場合は、いったんその場を離れてください。無理に捕まえようとして追いかけて逃してしまうと、また居場所を捜す作業からはじめなければならなくなります。より確実に捕獲するために捕獲器を使います。
猫が潜り込んだ場所から出てこない場合は、逃げられないように周りをブロックなどで囲い、出口に捕獲器を設置します。
外の環境が怖い猫は、裏庭や家と家の間の塀の上など、道路からは見えにくい場所を移動することが多いので、見かけたら連絡がもらえるよう猫が走り込んだ施設や住宅のあるブロックと隣接するブロックの全施設や住宅に漏れなく迷子チラシをポスティングしてください。
猫は住宅の敷地内に隠れていたり、裏庭や家と家の間の塀の上など、道路からは見えにくい場所を移動していることがよくあります。そのため、飼い主さんが道から捜して見つけるよりも、住人の方が自宅で猫を目撃する可能性のほうが高くなります。
また、猫が移動して捜索範囲が広がると、ひとりで捜し歩いても出会えるのは運任せになってしまいます。
そこで、捜し歩くだけでなく、迷子チラシを地域のすべてのお宅にポスティングしていきます。隙間なくポスティングすることで地域に情報の網を張り、うちの猫がどこに移動しても目撃されやすい状況を作っていきます。
万一、うちの猫が空腹や怪我で弱っていたところを誰かに保護されていた場合でも、その猫が捜している猫だと気づいてもらえますし、どこかの餌場に出入りするようになっていた場合もチラシを見た人がそれと気づいて連絡してくれる可能性があります。
迷子チラシの目撃情報から保護に繋がるケースはとても多いです。
迷子チラシは、見た人にうちの猫の特徴を覚えてもらい、連絡につなげるための大切なツールです。できるだけ多くの情報を伝えたくなりますが、情報の詰め込みすぎは逆効果になることもあります。以下の2つのポイントを押さえて、効果的なチラシを作りましょう。
1.特徴は絞り込んで、シンプルに伝える
迷子になると、うちの猫のことを少しでも詳しく知ってもらいたくて、写真や文章をたくさん載せたくなります。しかし、情報が多すぎると見る人の印象に残らず、せっかく見かけても連絡してもらえない可能性があります。また、色が似ているだけの別の猫の目撃情報に振り回されてしまうかも知れません。
大切なのは、「この猫かも」と思ってもらえるひとつの印象的な特徴に絞ることです。
例えば、「しっぽが曲がっている」「右耳に耳カットがある」などの特徴があれば、「しっぽの曲がったキジトラ猫」と大きく書き、しっぽや耳の特徴がわかる写真を添えましょう。ほかの情報はあえて省き、その特徴だけを覚えてもらうようにします。
2.スマホへの保存をお願いする
チラシを受け取っても、常に持ち歩いてくださる方は多くありません。そのため、似た猫を見かけても確認できなかったり、連絡先がわからずそのままになってしまうことがあります。
こうした事態を防ぐために、チラシには「このチラシを写真に撮ってスマホに保存お願いします」と目立つように書いておきましょう。
また、「猫を見かけたら写真を撮ってください」と書いておくのも効果的です。目撃時の写真があれば、うちの猫かどうかを見分ける大きな手がかりになります。

1.日中、猫がいなくなった場所の周辺のすべての家に、近いところから1軒も漏らさずに迷子チラシをポスティングしていきます。お住まいの方に話を聞きながら進めると時間がかかってしまうため、郵便受けにどんどん投函していきます。ポスティングをしながら、庭先など目に入る場所を目視で確認していきます。
2.やみくもにポスティングせず、道路に囲まれた住宅ブロックごとに順番にポスティングを進め、スティング済みの家をゼンリンの住宅地図に記録していきます。また、猫が隠れていそうな空き家や、誰かが餌やりをしている場所(餌場)、外猫の情報なども地図に書き込みながら、迷子猫の捜索地図を作っていきます。
3.チラシの投函が禁止されているマンションは、掲示板に迷子チラシを貼っていただけるよう管理人さんにお願いしてみてください。
4.郵便受けに「チラシお断り」と表示されている場合は投函を控えます。また、チラシや郵便物が詰まっている郵便受けへは投函しません。
5.目撃情報が入ってくるまでは、大通りの向こう側や川の向こう側などは後回しにし、迷子になった場所を中心に全方向へポスティングの範囲を広げていきます。
6.迷子チラシのポスティングは、100枚におよそ1時間かかります。お手伝いをお願いできる人がいたら、手分けして進めてください。
迷子チラシのポスティングを人にお願いするさいは、ポスティングして欲しいブロックをマーカーペンで囲ったゼンリンの住宅地図を一緒に渡して、ポスティング記録を書き込んでいただくようお願いしてください。ポスティングが完了したら住宅地図を回収します。住宅地図で全体のポスティング記録を把握できるようにしておかないと、どこにポスティングしたのかがわからなくなります。
うちの猫を見つけても、隠れたところから出てこなかったり、近づくと逃げそうになる場合は、より確実に保護するために捕獲器を使ってください。
市販の踏板式捕獲器を使った捕獲方法をご紹介します。
捕獲器の扱い方はメーカーによって異なる場合がありますので、詳しくは取扱説明書をご確認ください。

1.決まった時間・場所での餌付けを習慣化する
・捕獲器は、うちの猫の居場所がわかってから設置してください。
居場所がわからないうちに設置すると、他の猫が入ってしまい管理が大変になったり、ご近所とトラブルになることがあります。
・うちの猫の居場所がわかったら、その場所に毎日同じ時間にフードを置き、定期的に食べに来るように餌付けします。
捕獲器は、うちの猫が食べに来る時間帯だけ設置することで、他の猫がかかるリスクを減らすことができます。
2.設置の許可を取る
・自分の所有地以外に捕獲器を設置する場合は、その土地の所有者に許可を取ってください。
・まわりに自由外出の猫がいる場合は、捕獲器を設置する時間帯は猫を外に出さないよう、飼い主さんにお願いしてください。
・まわりに地域猫がいる場合は、管理している方にお願いして、捕獲器から離れた場所で十分な量の餌を与え、捕獲器に入らないようにしてください。
・捕獲器には、設置の目的、設置期間、連絡先を明記しておきましょう。
3.餌場の管理をお願いする
猫は飢えていないと捕獲器に入りません。
近くで猫に餌をあげている人がいる場合は事情を説明し、あなたの猫がその餌場で食べてしまわないよう餌場の管理をお願いしてください。
4.使用前の安全確認と清掃
・捕獲器に、猫が怪我をするような鋭利な突起がないか確認し、ある場合はヤスリで丸く削ってください。
・捕獲器の奥側のスライド式扉が、猫に上方向に押し上げられて開かないことを確認してください。もし、軽い力でも上に押し上げて開けられるようであれば、結束バンドでしっかり固定してください。
・踏板を踏むと扉が瞬時に閉まるか確認してください。軽く揺らしただけで扉が閉まってしまう場合は、フックがしっかり引っかかるように調整してください。
・捕獲器に他の猫のにおいがついている場合は、消臭スプレーや水洗いでしっかり取り除いてください。
5.捕獲器を猫が安心できる環境にする
・捕獲器の上にシーツをかけて網目を隠し、猫が落ち着ける暗く静かな環境にします。うちの猫のにおいがついたシーツを使うと、より安心感が高まります。中にはペットシーツなどを敷いて、猫が歩きやすくします。
・捕獲器の中に置くフードは、うちの猫が普段食べている好物を使ってください。焼き魚など匂いの強い食べ物を添えるのも効果的です。
・虫が多い季節には、平皿に水を張り、その中に足つきの皿を置いてフードを盛ると、ナメクジや虫が寄り付きにくくなります。
6.捕獲器の設置場所
・人が立ち入らない静かな場所を選んでください。猫が通りそうな狭い通路に対して、捕獲器は平行に、ただし中央ではなく少し脇にずらして設置してください。そのほうが、通路の真ん中に置くより効果的です。
・猫は食べ物に興味を持っても、見慣れない捕獲器に警戒して近づかないことがあります。茂み、車、物置、ウッドデッキなどのすぐそばの猫が落ち着いて観察できる場所に設置してください。用心深い猫は、安全だと感じるまでしばらく観察してから近づきます。
・捕獲器入口の手前に、ごく少量のフードを置いてください。警戒して捕獲器に入らない猫もいますが、捕獲器の外のフードがなくなっていれば、そこになにかしらの動物が来たことがわかります。
捕獲器まわりにそれ以外のフードは置かないでください。それで空腹が満たされると、リスクを犯してまで捕獲器に入らなくなります。
7.トレイルカメラで観察する
うちの猫が捕獲器にかからない場合、そもそも近くまで来ているのか、警戒しているだけなのかを確認するために、捕獲器が映る位置にトレイルカメラを設置してください。
8.捕獲器の見守りと安全管理
・猫の性格や飼育環境にもよりますが、人通りが少なくなる夕方から明け方にかけての時間帯が設置には適しています。
・夏の昼間は、短時間でも熱中症の危険があるため設置してはいけません。
・捕獲器を設置したら、人の気配を感じさせないようその場を離れます。
・捕獲器のまわりに人の気配があると、猫は近づいてきませので、捕獲器の扉が閉まっているかどうかは、離れた場所から懐中電灯で照らして確認するようにします。
・捕獲器に動物が入った状態で長時間放置すると怪我や衰弱のリスクが高まりますので、3時間おきに離れた場所から扉が閉まっているか確認してください。閉まっていなければ静かに立ち去ります。
・もし他の動物が誤って捕獲器にかかってしまった場合は、動物を傷つけないよう注意しながら、ただちにリリースしてください。
リリースする際は、手首や腕を引っ掻かれないよう注意してください。感染症のリスクがあります。もし引っ掻かれたり、噛まれたりした場合は、すぐに傷口を流水でよく洗い、医療機関で処置を受けてください。
・捕獲器にかかった猫がうちの猫に似ている場合は、リリースする前に、うちの猫との違いがわかる特徴を写真に撮ってください。今後、迷子チラシを見た人から寄せられる目撃情報の確認に役立ちます。
9.捕獲できたら
・捕獲に成功しても、その場で捕獲器を開けないでください。自宅に連れて帰り、すべての窓やドアを閉めたうえで、室内で捕獲器から出してください。
・もし、猫が怪我や衰弱をしている場合は、捕獲器に入れたまま、できるだけ早く動物病院に連れて行ってください。
迷子の猫を保護できたら、必要な医療ケアを受けさせるために、できるだけ早く動物病院に連れて行ってください。
1.夜間に保護した場合
猫が怪我をしていたり、ひどく衰弱している場合は、すぐに24時間対応の夜間救急動物病院で治療を受けさせてください。
2.見た目に問題がなさそうな場合でも
一見元気そうに見えても、念のため、かかりつけの動物病院で診察を受けてください。脱水症状、外傷、歯や爪の損傷、ノミ・ダニ・寄生虫、感染症などの有無を確認してもらいましょう。
3.検査が終わるまでは隔離を
健康状態の確認が終わるまでは、感染症の可能性を考え、他のペットや人との接触を避けるために、ケージや別室に隔離してください。
4.喧嘩で咬まれていた場合
喧嘩で咬まれていた場合、数日後に腫れや化膿などの症状が現れることがあります。注意深く観察し、異常が見られたらすぐに動物病院で処置を受けてください。
5.ストレスのかかるシャンプーは避ける
猫がひどく汚れていない限り、すぐにシャンプーをするのは避け、まずは自分でグルーミングさせてあげてください。どうしても汚れが気になる場合は、アルコールなど刺激の強い成分を含まないペット用のボディタオル、またはしっかり絞った蒸しタオルでやさしく拭き取ってください。
6.保護の際に飼い主が咬まれたり引っかかれたりした場合
猫を保護する際に咬まれたり引っかかれたりした場合、感染症のリスクがあります。すぐに流水で傷口をよく洗い、腫れなどの症状が出た場合は、すぐに病院で診てもらってください。
7.自宅での猫の落ち着かせ方
無事に自宅に連れて帰ったあとでも、猫が落ち着かない様子を見せることがあります。
・猫を自宅に連れ帰ったときに、飼い主さんが感極まって大声を出してしまうと、猫が不安を感じることがあります。お気持ちはよくわかりますが、できるだけ冷静に、やさしく「おかえりなさい」と迎えてあげてください。
・外にいたこと自体が猫にとって大きなストレスとなり、まだ興奮が冷めていないことがあります。落ち着かない様子が見られる場合は、しばらく静かな部屋で過ごさせて、気持ちを落ち着けてあげてください。
・同居猫がいる場合、保護した猫に外の匂いや他の猫の匂いがついていることで、威嚇や攻撃的な反応を示すことがあります。しばらくは別々の部屋で過ごさせてください。
・多くの猫は、数日から1週間ほどで徐々に落ち着いてきます。焦らず、猫のペースに合わせて見守ってあげてください。
迷子だった猫が無事に保護できたら、目撃情報をくださった方や捜索に協力してくれた方々に、ぜひそのことを知らせて感謝の気持ちを伝えてください。
許可を得て掲示した迷子チラシがある場合は、「見つかりました」と書いたメモを貼り付けて、3日ほどしたら撤去しましょう。迷子のことを心配してくださっている地域の方は多いものです。
迷子の届出をした警察署、動物愛護センター、公共事業局(道路清掃担当)、動物病院などにも、猫が見つかったことを報告してください。
猫が無事におうちに戻れて、本当によかったです。
これからも、大切な家族と一緒にたくさんの幸せな時間を過ごせますように!
(お願い)
捜している猫が見つかったときはぜひ、迷子の飼い主さんサポート活動の「迷子が見つかりました!」から、保護までの経緯をお知らせください。
チャットボットの捜索プランをさらに精度の高いものにすることと、迷子を捜している多くの飼い主さまのお役にたてる情報発信に活用させていただきます。
捜索を続けても見つからず、いなくなってから24時間をすぎた場合は、捜し方を「いなくなって3日以内」に変更してください。
ゼンリンが販売する、地名と1軒ずつ表札の名前が記載された白地図です。全国が網羅されており、横約610m×縦約380mのエリアがA3サイズに記載されています。
セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンにあるマルチコピー機を操作して必要なエリアを選択し、プリントアウトします。1枚 400円(税込)。捜索範囲が A3 1枚で収まらない場合は、範囲をずらして印刷して貼り合わせ、大きな地図を作ります。
うちの猫を見つけて素手で捕獲できても、連れて帰る途中で腕からすり抜けて逃げてしまう可能性があります。たとえ家までの距離が10メートルしかなくても、興奮している猫を抱っこしたまま逃がさずに連れて帰るのは非常に困難です。安全に捕まえられたら、すぐにキャリーバッグに入れてください。キャリーバッグがない場合は、洗濯ネットなどで代用します。
トレイルカメラとは、屋外で野生動物を自動的に撮影・録画するために設計された動体検知カメラです。昼夜を問わず使用できます。
猫などの動物が近づくと、その動きを感知して画像や映像を記録します。
トレイルカメラは電池で動作し、防水仕様で、撮影されたデータは本体内のメモリーカードに保存されます。
このカメラは、置いた餌を食べに迷子の猫が来ているかどうかを確認したり、捕獲器周辺の様子を観察したりするのに特に役立ちます。
人の気配を感じさせず、静かに一晩中監視できるため、迷子猫の捜索において非常に効果的なツールです。
捕獲器にはさまざまな種類がありますが、一般の飼い主の方には、入手しやすく、操作が簡単な「踏板式捕獲器」の使用をお勧めします。
このタイプの捕獲器は、奥に餌を置いて猫を誘導し、猫が踏板を踏むとスプリング機構で扉が閉まる仕組みです。
捕獲器のサイズが小さすぎると、せっかく猫が中に入って踏板を踏んでも、扉にしっぽや後ろ脚が挟まり閉まりきらず外に出てしまうことがあります。
奥行き約762mm、幅254mm、高さ254mm程度のサイズのものを選ぶようにしてください。
自由外出の猫は、普段のテリトリー内を自由に行動しているのであれば、いつも通りご飯を食べに帰ってきています。
ある日突然帰ってこなくなった場合、以下のような原因が考えられます。
1.遠くまで移動して帰れなくなる
外に出慣れている猫でも、他の猫を追いかけたり追われたりしているうちに、テリトリーの外に出てしまい、帰り道がわからなくなることがあります。猫の帰巣本能は個体差があり、普段行ったことがない場所に行ったり、幅の広い道路や橋を渡ったりするだけで迷子になってしまうケースはよくあります。自宅に帰ろうとして行き当たりばったりに歩き回り、かえって遠くまで移動してしまうケースもあります。
2.発情が落ち着くまで帰ってこない
発情して他の猫を追いかけたり、追われたりして、発情が落ち着くまで帰ってこないことがあります。
3.誰かに餌をもらっている
人懐こい猫の場合、ほかの家で餌をもらっていて帰ってこないこともあります。
普段から数日間帰ってこないことがある猫は、自宅以外でも餌をもらっているケースが多いです。
4.誰かに飼われてしまう
人懐こい猫の場合、首輪がついていない、または外れてしまっていると野良猫だと思われ、誰かに飼われてしまうことがあります。室内飼育になると、外で見かけることはなくなります。
5.地域猫として管理される
飼い主のいない猫と判断され、TNR(捕獲・不妊手術・元の場所に戻す)されたうえで、ボランティアの方によって地域猫としてお世話されることがあります。
6.動物病院や動物愛護センターに保護される
怪我や衰弱している猫が、親切な方に保護されて動物病院や地域の動物愛護センターに連れて行かれることがあります。
7.個人宅で保護されている
親切なご近所の方が、怪我や体調不良の猫を保護し、届け出をしないまま自宅で世話をしたりすることがあります。
8. 車で遠くに運ばれてしまう
まれに、猫が車やトラックの荷台に入り込んでしまい、遠くへ運ばれてしまうケースがあります。また、衰弱しているところを誰かに保護されて、別の地域の動物病院に連れて行かれることもあります。
9.死亡する
非常に残念なことですが、事故や病気、栄養失調などで命を落としてしまうこともあります。
どこかで餌をもらっていれば、数日後にひょっこり帰ってくることもありますが、帰ることができず困っているかも知れません。「そのうち帰ってくるかも」と期待しすぎず、積極的に捜しにいってください。